みなさんこんにちは。とらちゃんです。
みなさんは高気密・高断熱で省エネな住宅はどれほどこだわって計画されていますか?
このような省エネ住宅の中でも要件を満たした住宅には、住宅ローン減税が適用されて、所得税や住民税が控除されます。
今回は住宅ローン減税について、調べた内容を今後の覚書も兼ねて解説していきます。
住宅ローン減税は2024年以降制度が改正され一定の条件の住宅しか受けられないよ!適用条件をしっかりチェックしよう。
住宅ローン減税とは
住宅ローン減税制度とは、住宅を建築•購入した際に組んだ住宅ローンに対して、税金の控除が受けられる制度で、「住宅借入金等特別控除」といいます。
これは、住宅における省エネ化を推進する取り組みで、今後2025年には省エネ基準への適合が義務化される見通しであることから、2024年以降適用対象が厳しくなっています。
現在の制度内容では、2025年までに入居する必要があり、以降については未定です。
住宅ローン減税適用条件
誰でも住宅ローン減税が適用されるという訳ではなく、以下のような適用条件に当てはまる必要があります。
- 契約者が主として居住する家屋であること
- 床面積が50㎡以上
- 所得金額が2,000万円以下
- 住宅ローンの借入期間が10年以上
- 住宅の引き渡しや工事完了から6ヶ月以内に居住すること
- 店舗等を併用する住宅にあっては床面積の1/2以上が居住部分であること
- 控除を受ける年の12月31日までに居住していること
- 贈与による住宅でないこと
借入限度額と控除期間
住宅性能 | 借入限度額 | 最大控除額 | 控除期間 |
認定長期優良住宅 認定低炭素住宅 | 4,500万円 | 409.5万円 | 13年 |
ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円 | 318.5万円 | 13年 |
省エネ基準適合住宅 | 3,000万円 | 273万円 | 13年 |
省エネ基準に適合しない 「その他の住宅」 | 0円 (2023年末までに建築確認を受けた 場合、借入限度額2,000万円) | 0円 | ー |
2024年以降に「その他の住宅」を建築される場合は、住宅ローン減税の対象外となり、控除を受けることができないので注意が必要です。
住宅の性能を高くするとその分建築コストは高くなりますが、住宅ローン減税を最大限生かすことができ、日常の支出においても光熱費を抑えることができ、他の補助金を受けることができるなどお得な面も多くあります。
性能の高い住宅は、初期投資は多くかかる代わりに長期的にはお得であると言えそうです。
申告手続き
住宅ローン減税を受けるためには、省エネ基準適合住宅以上の住宅であることの証明書が必要になります。
ただし例外として、以下の事実が確認できた場合、住宅ローン減税の適用対象となります。
- 2023年12月31日までに建築確認を受けたこと⇦確認済証or検査済証で確認
- 2024年6月30日までに竣工済であること⇦登記事項証明書で確認
証明書について
- 「省エネ基準適合住宅」であることの証明書
- 住宅省エネルギー性能証明書
「省エネ基準適合住宅」であることの証明書として、建築住宅性能評価書の写し又は住宅省エネルギー性能証明書が必要です。
いずれも個人での取得は困難なため、営業さんか設計士さんに依頼しましょう。
建設住宅性能評価書は、登録住宅性能評価機関が発行します。
項目にある「断熱等性能等級」が4以上、かつ、「一次エネルギー消費量等級」が4以上であることを証するものが有効です。
住宅省エネルギー性能証明書は、登録住宅性能評価機関のほか、建築士も発行可能です。
確定申告に必要な添付書類
- 本人確認書類(市区町村等)
- 源泉徴収票(勤務先)
- 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
- 不動産登記における建物の登記事項証明書(法務局にて発行)
- 工事請負契約書又は不動産売買契約書(不動産会社)
- 住宅ローンの「年末残高証明書」(金融機関)
- 住宅省エネルギー性能証明書または建設住宅性能評価書の写し
- <国または地方公共団体等から補助金等の交付を受けた場合>補助金決定通知書等の補助金額を証する書類
- <住宅取得資金の贈与の特例を受けた場合>贈与税の申告書など住宅取得等資金の額を証する書類の写し
確定申告時にこれら書類を添付し申請します。
住宅を購入した場合、初年度に限り年末調整での申告はできません。そのため、入居した翌年には確定申告を行います。2年目以降は年末調整で申請できるため確定申告は不要となります。
年末調整では以下の書類を添付します。
- 給与取得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書兼年末調整のための(特別増改築等)住宅借入金等特別控除証明書(税務署から送付)
- 住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書(金融機関から送付)
仮に1月に完成し引き渡し入居した場合、確定申告は翌年の2月となるので注意が必要です。
まとめ
住宅ローン減税を受けることができれば高性能な住宅がかなりお得になる一方で、適用を受けれるには省エネ基準に適合する必要があります。
また申告するには確定申告が必要で早めに各種書類と証明書を揃えておくことが大切です。
以前は住宅を建てることで貰えた控除が、これからは高機密・高断熱でエネルギー消費量を抑えた住宅にだけ恩恵が受けられるように変わってきているよ。